知的障がいのある方などにもわかりやすい情報提供(漢字にふりがなをふり、わかりやすい表現にこころがける)を推進。市の刊行物で新たに「わかりやすい版」が作成され、職員向けのマニュアルも作成されたほか、京都市公式ホームページに「やさしい日本語」のページが追加されるなど、取り組みが大きく前進しました。
かつて、成年被後見人には選挙権がありませんでしたが、法改正により平成25年に回復されています。ある障がい者団体の全国集会に参加した折、知的障がいのある方に関し、「成年被後見人に選挙権が回復されたけど、私達には政治家の声が届いていないので、誰に投票していいかわからない。」との発言がありました。
この言葉が私の胸から離れなくなりました。政治家の声をより多くの人に届ける、それは、政治家の責任であり、各々の政治家がどこまで配慮できるかの問題ともいえます。しかし、生活に必要な行政の情報なども十分に届いていないことにあらためて気づいたからです。
そこから、様々な資料にあたり研究を進めると、知的障がいのある方など活字情報の理解に困難さを抱えている方に対しては、家族などへの情報提供が中心で、本人にもわかりやすい表現で情報が届けられる事例は極めてまれである現状が浮かび上がりました。聴覚障がいのある方には手話、視覚障がいのある方には点字がありますが、活字情報の理解に困難さを抱えている方に対するわかりやすい表現が、同程度に配慮されているかといえば行政ですらそうでもありません。
このような状況を踏まえ、京都市で取組が進むよう質問を重ねました。行政にとどまらず、社会のあらゆる場面で誰にもわかりやすい情報提供が広がるよう期待をこめて、私が発行する市政報告紙も「わかりやすい版」として編集し、市民アンケートも実施しました。
西山のぶまさは、京田辺市役所で8年間、障がい者福祉を担当させていただきました。知的障がい者福祉については、田辺町から京田辺市に市政移行する際、京都府から事務移管されましたが、その移管関連事務を入庁2年目の私が担当し、市政施行後初期の業務を構築しました。そんな折、ふと知的障がいのある方に文書を送付するにあたり、「知的障がいのある方本人にわかりやすいような配慮は必要ないのだろうか。」と考えたことがありました。その後、その思いは封印したまま、退職しましたが、京都市において、その時の思いを実現する施策を推進することができました。
西山のぶまさのわかりやすい情報提供に向けての取組
西山のぶまさの議会での主な質問と答弁
参考
京都市で作成された物
平成29年度、障害者施策推進計画「はぐくみ支え合うまち・京都ほほえみプラン」が策定されました。プランの本冊子に加え、誰にでもプランの内容が理解できるよう、漢字にルビをふるだけでなく、難しい言葉をわかりやすく言いかえたり、イラストも合わせて使用した「わかりやすい版」が作成されました。
市職員の皆さんが誰にでもわかりやすい情報提供をするための手引きが作成されました。
市の窓口でイラストなどを用いてコミュニケーションが図れるようにボードが作成されました。
・京都市ホームページにおける「やさしい日本語」ページの公開(2019年4月)
京都市公式ホームページに「やさしい日本語」ページが追加されました。